チワワとデブとソーセージ。

その日、ぽろちと配偶者がジョギングから帰ってくると、フラットの入り口付近で甲高い鳴き声が聞こえた。ぽろちが声の主を覗いてみると、太ったチワワが悲し気にぽろちと配偶者を見ていた。どうやらこの太ったチワワ、自分の体型を省みずにドラム缶のような通路に入って遊んでいたらしい。しかし、狭いドラム缶はこのチワワの体型には酷だったようで、出れなくなってしまったようだった。

実はこのチワワ、あの「地獄からきたパンプス」の持ち主であり、犬のうんぴっぴを放置する常習犯であり、フラットの階段の手すりを破壊した最強のデブカップルの飼い犬である。

デブカップルはチワワ以外にもハスキー犬を飼っているのだが、どういうわけか太ってしまったのはこのチワワのみ。潤んだ瞳にぽっちゃりとした体型は、とても愛らしくかわいいのだが、チワワは悪くないとはいえ、うんぴっぴを放置してフラット住民に迷惑をかけているのはいただけない。

とは言え、例えうんぴっぴを撒き散らしている張本人だとしても、チワワはかわいい。実家にトイプードルがいるぽろちは、つい実家のわんことチワワを重ねてしまい、ほっとけなくなってしまった。それは配偶者も同じで、2人で協力してドラム缶を破壊してチワワを救出した。そして、何故このチワワがひとりで外出していたのかは不明だか、ぽろちと配偶者は、そのチワワを例のデブカップルの家に送り届けることにした。

デブカップルのインターホンを鳴らして用件を伝えると、デブは「探してたの!ありがとう」と言った。飼い犬の外出にも気付かないなんて変だな…と思ったが、よそはよそ!うちはうち!そのまま帰ろうとすると、「お礼に夕食に招待するから、ジュース持参で来てね」と言われた。

ジュース持参??別に彼らと食事を共にしたくないぽろちと配偶者は、もちろん断ったが、デブの熱意に負けてしまいお招きを受ける次第とった。はっきり断るべきだなとは思ったが、同じフラット住民とあって、平穏に生活したいぽろちと配偶者は、強気の姿勢で挑むことはできなかった。

言われた通り、コーラとファンタオレンジを2本ずつ購入して伺うと、まずぽろちと配偶者は、デブの部屋の汚さに言葉を失った。これが俗にいう、汚部屋というヤツなんだろうか。足の踏み場も無く、テーブルの上には物がひしめき合っていて役立たず、お菓子が散らばっている状態だった。

これは以前、配偶者がフラット探しをした時に撮影した、とある部屋の写真だ。


配偶者はこのフラットを見学の際、あまりの汚さに驚愕し震えたらしい。この部屋よりも更に汚いデブカップルの部屋で、ぽろちと配偶者はディナーとなった。もう衛生的にアレな感じだったので、ディナーを早々に平らげ、ワンちゃん達に別れを告げ、自宅へ逃げ帰った次第だ。ちなみにディナーはソーセージ・カッセロールというソーセージの煮物で、イギリスのソーセージが苦手なぽろちにとっては、少々苦行であった。

デブカップルは、周りに迷惑をかけているものの、笑顔が肉々しい憎めないキャラクターの持ち主だった。これまで彼らを記事にして少々心が痛んだが、心の中でSorryして、今回も皆さんにお伝えさせて頂いた。ワンちゃんはウェルカムだが、彼らとのコンタクトはしばらく避けたいものだ。


ブログを読んで頂きまして、本当にありがとうございます!
ブログランキングに参加しています。以下のバナーをクリックしていただけると、とても励みになります。どうぞよろしくお願いします!

にほんブログ村 海外生活ブログ イギリス情報へ
Previous
Next Post »
0 Comment

匿名でのコメントには、お返事できないこともありますので、御了承ください。