孤独のバーベ。

ご存知の通り、ぽろちと配偶者は孤立系夫婦である。
これまで大抵の事は2人で楽しんできたし、無理してグループで行動すると、普段の己を発揮できず周囲の波に乗り遅れて更に孤立を高めてしまい、虚しくなるのだ。なので、何事も2人で協力して楽しみこなしてきた。だから、本日も孤立系夫婦として楽しもうと思っていた中、配偶者の突然の宣言にぽろちは困惑した。

「今日は2人でバーベキューをします」


本日から数日間、配偶者は夏休みである。「夏休みの一大イベントとして何かしよう」と前々から計画を立てていたのだが、アウトドアが大嫌いなぽろちと配偶者は、バーベキューのことなんて考えた事もなかった。楽しい美味しいごはんの時間に、虫が図々しく仲間入りしてくるアウトドアの食事は、ぽろちと配偶者にとって苦痛以外の何者でもない。

しかし、誰に影響されたのか、アウトドア嫌いの配偶者から突然のバーベキュー宣言。

しかも、「バーベキューやらない?」ではなくて、「やります」という強気な配偶者だ。もう決定事項なのである。配偶者の主張は、「今日のエディンバラは雲1つない快晴。この日を逃す手は無い!」とのことだが、雲1つない快晴は今日でなくてもきっとある。ぽろちは嫌だと言い張ったが、「掃除機かけるからぁ〜」とぽろちと暮らして以来、冷蔵庫も開けなくなり家事には一切ノータッチな配偶者が、バーベキューしたさに掃除機をかけ始めたのだ。そういうわけで、おにぎりと卵焼きなどのおかずをお弁当箱に詰めて、出発した次第である。

バーベキューには準備が必要である。まず向かった先は、イギリスの100円ショップ、Poundlandだ。


バーベキューするためには、キャンプで使用するような立派なバーベキューセットが必要だと思っていたぽろち。だが、日本にもあるのかもしれないが、こちらイギリスには、便利な使い捨てバーベキューコンロがあるのだ。それが£1で購入できるとは、なかなかすごい。手軽なバーベキューセットと敷物を購入し、第一ステージはクリア。

第二ステージは、ドイツ系スーパー、リドル(Lidl)。バーベキューに関しては、全くの初心者なぽろちと配偶者。なので何をバーベキューすればいいのかかなり困ったが、ここはイギリス式にハンバーグと、我らがドイツウィンナーを購入した。

そして、いよいよバーベキュー会場!


こちら、メドーズ(Meadows)である。メドーズは、エディンバラ大学の隣にある大きな公園で、バーベキュースポットがあるのだ。またエディンバラでは、条例で外でお酒が飲めるスペースは限られているのだが、メドーズはお酒を飲んでもOKなのだ。

ちなみに、バーベキューはどこ構わずしていいわけではない。


一面芝部の中に、このようなコンクリートの地面がある。これが、バーベキュースポットだ。こういったバーベキュースポットが、メドーズには20カ所以上あるそうだ。芝生が簡易バーベキューコンロで焼けてしまうのを防ぐために、設けられたそうだ。


ちなみに、こちらは悪い例。芝生でバーベキューすると芝が焼けこげてしまうので、絶対に指定の場所でバーベキューしよう。


日差しに弱いぽろちと配偶者は、木陰のバーベキュースポットをゲット。快晴なのでてっきり場所取りに苦戦するかと思いきや、ぽろちと配偶者以外にバーベキューをしている人はいなく、既に孤立しているような気持ちになった。


フェスティバル会場で売っていた、ビールとサイダーで乾杯!


早速コンロに火をつけて、準備開始。火が回ってきたら、ハンバーグとソーセージを焼くよ!孤独のバーベ、スタート!


やはり、おにぎりは欠かせない。


焼けたハンバーグを、パンにイン。これはこれで、美味しい気がする。あっという間に焼き上がるため、焦がさないよう注意が必要だ。

当初はのんびり過ごそうと思っていたが、ぽろちと配偶者以外誰もバーベキューをしている人がいなく、何故か周囲から「ワオ!バーベキューしてる!プークスクス」と好奇の目で見られてしまった。1人や2人ではない、通りかかる人ほぼ全員だ。もう、それだけで心がバキバキに壊れたぽろちと配偶者。お互い無言で黙々とバーガーやソーセージを食べ、大急ぎで火を消して片付け、素早く退散。開始から僅か30分で、バーベキューは終了した。

そう、これが孤独のバーベの宿命。イケイケ集団が醸し出す根拠のない正義とは完全真逆の、孤独であるが故の何か悪いことしているんじゃないかという心細さ。しかしぽろちと配偶者は負けない。孤立系夫婦は今日もひっそりと楽しく生きている。


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