味覚崩壊!イギリスナイズの恐怖。

幸か不幸か、あれだけ肥えていたはずの味覚が、どうやら落ちぶれてしまったようだ。


大変恐縮ではあるが、ぽろちと配偶者は己をグルメ通であると自負している。日本では数々の料理に舌鼓を打ってきたし、美味しいとの評判で名高いお店と聞けば例え遠距離であろうと足を伸ばす。美味しい飲食店の場数はそれなりに踏んでいるため、ぽろちと配偶者は多少味覚には自信があると思っていた。

しかし最近、この数々の経験を積んできた揺るぎない味覚が、崩れかけている。

というのも、ここ最近、エディンバラで怒りが込み上げて来る程「まずい!」というレストランに遭遇していない。ただ単に偶然まずいレストラン出会ってないのか、ぽろちと配偶者の選択眼が鋭くなり、まずいレストランを選ばなくなったのか、エディンバラのレストランのレベルが短期間で上がったのか。いずれかは定かではないが、ぽろちと配偶者は恐らく最悪の状況に陥ったと思っている。

そう、ぽろちと配偶者の味覚がイギリスナイズされてしまったということだ。

おそらく日本の感覚であれば、イギリスは、普通もしくは普通以下の味を提供するレストランがほとんどだろう。エディンバラに越してきた当初、ぽろちは「まずいものはまずい」と簡単に切ってきたし、値段と味が伴わないレストランは酷評してきた。同時に、ぽろちよりも一年早くエディンバラで過ごし、料理に対するハードルが驚くほど下がっていた配偶者とも、当初は料理の評価について意見がそぐわない事もしばしばあった。しかし、最近は慣れなのか、「まあ、いっか、おいしいおいしい!」のような、気持ちになってしまっている。

極めつけはこれだ。先日、マズすぎて生命の危機に晒されたイギリスのインスタントラーメンをご紹介させて頂いたが、あれ程マズすぎて貶していたラーメンが「マズいけど食べられなくはない」的な気持ちに変化してしまったのだ。

当然、当初はリアルにマズすぎたため、散々貶してゴミ袋の中で成仏させた。しかし、何故なのかはわからないが、配偶者と「もう一度食べてみる?」という雰囲気になり、恐いもの見たさで購入して食べてしまった。確かにマズいし進んで食べたいわけでもないが、「別にちょっと味を加えて濃くしたら食べれる…?いやマズいけど、なんか我慢して頑張ればいけちゃう…?」と変化してしまったのだ。

何故、もう一度インスタントラーメンを食べてしまったのか。あの時の血の迷いは何だったのか不明だが、このマズいイギリスのインスタントラーメンを「食べられなくもない」と思ってしまったことは、屈辱である。

「食に対するハードルが下がった事は、食べて満足する料理が増えているということだから、ハッピーじゃない?」と、もはや思考まで侵されてしまった配偶者。能天気な配偶者とは裏腹に、日本という括りからどことなくほっぽり出されてしまった気がして、寂しいような、不安なような、憂鬱で孤独さえも感じる。


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