トイレも生きている。

何があろうとトイレに対して一切の妥協を許さない、それがぽろちだ。


基本的に堕落的なぽろちだが、水回りに関しては迅速かつ丁寧な対応をとっていると自負している。特にトイレには、細心の心遣いと敬意を払っており、扱いと手入れには常に神経を集中させている。毎朝と毎夕の1日2回のトイレ掃除に加え、使用する度に不審な点がないか、チェックは必ず欠かさない。もちろん、見えない汚れも見逃さず、壁を拭くのも怠らない。本来であれば、健康で文化的な生活を送るために重要な場であるはずなのだが、排泄という負のイメージが根付いてしまったトイレ。それを美しく綺麗に保つことで、一応ぽろちなりにトイレを敬っているつもりだ。

この、トイレを敬う精神というものが、イギリスには存在などなく皆無だ。いや、イギリスだけでなく、日本以外の国ほぼ全てとそうなのではないだろうかと思ってしまう。もしかしたら彼らなりに最善を尽くしているつもりなのかもしれないが、日本人にしてみればそれらは何にも響かないし何の意味を持たないものだと思っている。それだけ、ヤバいトイレが多いのだ。

以前ブログでお伝えさせていただいたが、これまでぽろちはイギリスのトイレで数々の失敗をやらかし、逃走劇を繰り広げてきた。 最近は、大分コツを覚えたのとイギリストイレに耐性がついたようで失敗は減少したものの、昨日行ったダイニングバー・Red Squirrelのトイレのレバーが何度も何度も押しても全く作動しなかった。言い訳だが、動揺と焦りで咄嗟に逃走してしまった。何故レバーを押しても水圧が微動だにしないのか意味不明なのだが、本当に何度も何度も押しても流れないのだ。時間を置いてレバー長押しという技を再度試みるも、変化なし。自分が生み出した残骸がいつまでも便器の中に滞在している現状というものは、なかなか苦痛と羞恥心を植え付けられる。この現実に、ぽろちはしばらく公共のトイレを使用しない事を心に決めた。

イギリスのトイレでは、水圧が弱く流れが悪いのは珍しいことではない。公共トイレを利用した際、本来であれば長時間滞在するべきではなく即行で消えるべきなのに、便器の中に他人の残骸が残っていることが多々ある。その度悲しい思いをするし、その残骸に怯え、反射的に他人の気配を見計らいトイレから出ようとするが、「もしこれ今出て他人と遭遇したら、ぽろちが流してないと思われるんじゃね…?」と思い,泣く泣く他人の残骸を抹殺することが、これまでぽろちは何度もあった。そして、そんなぽろちもやむを得ず流さず逃走し、他人にぽろちの始末をさせる。これが、エンドレス。ネバー・エンディング・イギリス・トイレストーリーだ。

こういうわけで水圧にはかなりイラつかさせられるわけだが、これはまだ序の口だ。便座はずれている時もあるし、女性で便座を上げて用を足す方がいるのかもしれないが、便座に便器の水が浸透したトイレットペーパーが挟まっていたこともあるし、トイレの使い方を知らない人がいるのか便座に謎の足跡がついていたこともある。また、これまで5回程遭遇したことがあるが、トイレと壁の間にうんぴっぴが放置されていたこともあったし、使用済みのトイレットペッパーが大量に無造作にポイ捨てされている時もあった。おしっちと思われるものが、床に散らばっているときもあった。この話を配偶者にした時、「女性のトイレマナー悪いねー」と笑っていたが、ぽろちの身になれば笑えるはずもない。

そういうわけで、ぽろちは公共のトイレを使用することに非常にナーバスになっている。やむを得ず使用する際には最悪の現場を想像しながら構えて利用するし、万が一ヤバい状況に遭遇した時は、ぽろちの膀胱は我慢できるよう並々ならぬ耐久力を発揮するようになった。ぽろちの膀胱は今のところ最大13時間我慢できるようになっており、命の危険を感じるトイレに遭遇した際には排泄欲を封じ何も感じなく力を持つのだ。TPOに応じて柔軟に対応できる膀胱は、数少ないぽろちの自慢だ。

この他にも思わず目を覆いたくなるようなトイレに出会ってきたが、果たしてイギリス人はこの状況に何も感じないのだろうか。生命の危機を感じるといって良いトイレと隣り合わせな日常を送る彼らのメンタルにはある意味敬意を表するが、ぽろちはそんなメンタルはなんかいらないし、多機能トイレが欲しいなどのそんな贅沢は言わない。そう、ただ、安心できるトイレが欲しいのだ。


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