孤立系夫婦。

ぽろちと配偶者は、エディンバラに友人がいない。


交友関係は狭く深く、という考えのぽろちは、日本には数少ない友人はいるが、このエディンバラでは誰一人としていない。対する配偶者は、日本では社交的で数多くの友人知人に恵まれていたそうだが、このエディンバラでは職場の同僚上司以外、誰一人としていない。ぽろち的には普通だが、友人知人100人越えの配偶者にしてみれば、この現在の「友人0人」の状況は驚愕ものだろう。なんせ、一応職場の仲間がいるものの、プライベートでは、ぽろちしか飲みに行ける相手がいないのだから。

そういうわけで、ほぼニート系主婦のぽろちは、仮に外出してもコミュニケーションは全て配偶者に任せているため、他人と会話する機会が一切ないに等しい。ぽろちは、配偶者と日本の家族、そしてパソコンと乙女ゲームとしか会話をしていないのだ。特に乙女ゲームとは、かなり濃い仲だ。乙女ゲーム内で、女子高生やOLを10年以上やっているぽろちは、今まで100人以上、数々の男性キャラを攻略しぽろちの百戦錬磨テクで完落ちさせてきた。乙女ゲームが話し相手だと思う時点でもはや末期だが、元々友人が少ない上に現在皆無の状況が長くなると、乙女ゲームが心の友のように思えてくるのだ。

そうはいっても、一時期ぽろちと配偶者は、少しでもこのエディンバラで交友関係を広げようと努めたことがある。その結果、ぽろちはスコティッシュの女性と会うことになったのだが、突然バイセクシャルだとカミングアウトされた上に交際を迫られ、更には強引に謎のビジネスに加担させられそうになった。この件で恐怖を植えつけられたぽろちは、他人とのコンタクトを一切遮断し、ニート系主婦にますます磨きをかける次第となった。

そんなぽろちと配偶者だったが、つい先日、カフェでスコティッシュに声をかけられた。彼は日本に興味があり独学で日本語を勉強しているようで、片言の日本語で話しかけてきた。配偶者は好意的で日本好きな彼にノリノリだったが、ぽろちは上記の件に遭遇した経緯もあり、かなり警戒していた。しかし、ぽろちのあずかり知らない所で話が進み、あれよあれよという間に配偶者は、その彼と日を改めて会う約束を取り付けてしまったのだ。

警戒心が拭い去れなかったため、当日配偶者が1人でその彼に会うことになった。配偶者は全く心配もせず彼に会うのを楽しみにしていたが、ぽろちは嫌な予感がしたため、遠くから2人を尾行。気配を消すことに慣れているため、尾行は朝飯前だ。

2人に見つからないよう早々に尾行を切り上げ、帰宅した配偶者を迎えると、配偶者は、「話が弾んで全く気付かなかったんだけど、どうもゲイの方々が集まるパブだったみたいで…。彼に距離をガンガン詰め寄られてどうしたのかな…と思っていたら、突然お尻をさわられちゃってびっくりして帰ってきてしまったよ…」と意気消沈していた。

配偶者は日本でも、バーで隣に座った初対面のおじさんにビールをたくさん飲まされた挙げ句、酔っぱらった途端、突然手をがっちりつながれてお持ち帰りされそうになったという経験がある。やはりぽろちの嫌な予感は的中。娑婆に出るのは危険だな…と痛感したぽろちと配偶者は、しばらく自粛することに決めた。そして、仮にもし次に交友関係を広げる機会があった場合には、日本人が安心だな…と思った次第だ。孤立系夫婦の闇は深いのである。


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