俺たちの秋は終わった 〜Bonfire Night〜

エディンバラは花火が多い。日本では夏の風物詩である花火だが、このエディンバラでは夏は勿論の事、春夏秋冬四季問わず花火が夜空を彩る。渡英間もない頃、毎週のようにエディンバラ、もしくは近くの街のどこかで花火が打ち上がる催しに、思わず日本の花火と比較し「情緒がないね」等とぽろちと配偶者は鼻で笑っていたが、最近は年中花火が見られる夜空も悪くないと思えるようになった。

そんなこんなで本日、配偶者がとある花火イベント情報を職場から仕入れてきたのだ。


その名も"Bonfire Night"(ボンファイアー・ナイト)。スコットランドはもちろん、イギリスやアイルランドでも催されるイベントだ。ただ闇雲に花火を打ち上げバカ騒ぎをするわけではない。

遡ること遥か昔、1605年。時の国王ジェームス1世と時の議員並びに取り巻きに対して、強い不満を抱いていたガイ・フォークス(Guy Fawkes)とその一派が、ジェームス1世集団を亡き者にするため、国会議事堂の地下に大量の火薬を運び込んで爆破を企てた事件が、事の始まりである。

 (Wikipediaより画像を引用)

当初この計画は成功だと思われたが、ガイ・フォークス集団の一人がターゲットの一人である議員に対し、「11月5日は国会に来るな」と送った手紙が世間に発覚した。このためガイ・フォークス一派は、あっさりと御用。また、この時地下で爆薬の番をしていたのが、ガイ・フォークス。彼も即座に逮捕され、拷問の末死刑となった。

上記の出来事が時を重ねた結果、本日11月5日にボンファイアーナイト(Bonfire Night)というイベントの日になったのだ。イベントでは、ガイ(Guy)と呼ばれるガイ・フォークスを表す人形を作り、その人形を篝火に投げ入れて燃やす。焚き火と共に花火を打ち上げられるようになったのは最近のことらしく、皆、夕方から花火を楽しむのだ。

ちなみにガイ・フォークスは、ウェールズ方面では国王暗殺を試みた罪人として扱われているらしいが、スコットランド方面では自由を求めて戦ったとして英雄視されているようだ。

余談だが、 若い男性を(Guy)と呼ぶのは、処刑されたガイ・フォークス(享年36歳)が由来だそうだ。

この歴史あるイベントをまさか無視するわけにもいかない。ぽろちと配偶者は早速参加すべく下調べを行い、'18時から23時59分までイベントが行われる'という情報を入手した。そのため「自宅で夕食を済ませてから20時頃出発しよう」等と言い、のんきに夕食をとっていた。

しかし…。実は花火の時間は19時30分から20時までだったのだ!出かける直前にその事実が発覚し、唖然とするぽろちと配偶者。そういうわけで、ぽろちと配偶者は参加もできずスタートラインにすら立てずに、俺たちのBonfire Nightは幕を閉じたのだった。

悪あがきのようで大変お見苦しいが、何とかして花火が見たく街まで繰り出し、かろうじて撮れた一枚をご紹介しよう。この写真を戒めとして、来年は万全の準備で備えたい。


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